京都一周トレイルRound6

京都一周トレイルRound6、今回は大原、戸寺から鞍馬、二瀬へと向かう北山東部コース2、全長約8kmのルートです。3月に入り漸く暖かさが戻ってきた京都ですが、この辺りは桜には少し早く、朝晩はまだ冷え込むことの多い時期ですが、新緑の田園風景と山並を満喫できるルートです。

本来のルートは京都バスの戸寺バス停からスタートですが、今回はせっかくなので、終点の大原から朝の三千院を目指し、そこからスタートすることにしました。朝9時前の三千院は人影も少なく、ゆっくりと爽やかな空気を楽しめます。お大原女の通りの土産物店もまだ店を開けたばかりなので、名物のしば漬け屋を覗いて、お店の方の話を聞きながら、季節のしば漬けとすぐき漬けをお土産に購入した。

三千院山門

三千院からは大原バス停に戻り寂光院方面へと向かい、そこからは「道の駅大原」の裏手の府道下鴨静原大原線を戸寺方面に向かう。宮川を越えたところでトレイル標識27が見えるので、右折して川沿いの道を江文神社方面へ向かいます。しばらく歩くと左手に江文神社の鳥居が現れるので、本殿を探してうろうろしてみたが見つからず、どうも参道の入り口という事であったようで、あきらめて更に道なりに歩を進めた。すると、府道を越えたところに江文神社の石碑が立ち、その先にトレイル標識29がある。コースはここで左手に向かうのだが、江文神社は直進した先にあるので一旦コースを離れて神社にお参りしよう。

お参りとトイレ休憩を済ませたら、標識29まで戻りここからはいよいよ江文峠へのトレイルコースへと入る。これまでは比較的平坦な道を歩いてきたが、ここからは江文バイパスの旧道を江文峠から静原へ向けてトレイルすることになる。江文峠までは暫く登りが続き、足場も少し悪くなるので注意して進みたい。20分もすれば江文峠に到着だが手前の標識30あたりは少し注意が必要だ。山道はまっすぐ金毘羅山へ続くが一旦左手に折れて府道へ出てから、少し進むと右手に金毘羅山の石碑と鳥居が見えてくる。ここを進めば琴平神宮と山頂へと続くが、トレイルコースはここで府道を渡り再び山道へと入っていく。

ここから先は比較的明るい日差しもさす山道を小川に沿いながらゆっくりと下って行く。まだ、人もなく静かな森林浴をゆったりと楽しめるひとときです。しばらくするとトレイル標識32が現れ、小川沿いに小さなトンネルが見えてくる。トレイルコースは左手に登って行くように見えるが、ここはこのトンネル潜ってまっすぐ進もう。そこを抜けるともう静原の里だ。田園風景が広がり学校も見えてくる。一旦府道に合流し道沿いを風景を楽しみながら暫く歩くと、再び右手に標識34がある。東海道自然遊歩道も兼ねており静原の里全体の案内も併設されているので、興味があれば周辺を散策してみるのも良いかもしれない。トレイルコースはここで府道を離れて右手に折れて静原神社方面へと向かおう。里をのんびりと歩いて行くと標識35-2の先に静原神社が現れます。ご神木の杉の大木に重厚な鳥居と趣のある風景に心が洗われる思いです。トレイルをスタートしてから2時間半、この辺りで昼休憩をすることにしました。目の前には黒い瓦屋根の家々と遠くには鞍馬の稜線が望まれて、ゆったりとして空気を満喫できました。

休憩を済ませてからは静原の小道を進みながら標識38で突き当りを右に曲がり、更に39-1で左へ折れ、39-2から小川を超えていよいよ最後の難所、薬王坂への登坂道に入ります。ここからは少し道も荒れた急な登りを一気に登坂していくので、かなり体力を消耗するので、慌てず行きましょう。何とか峠にたどり着けばそこは鞍馬と静原を分ける薬王坂。この道は平家物語でも有名な後白河方法が寂光院の建礼門院を訪ねた際に辿った道とのこと。この急な山道を辿ったのかと思うとそこ苦労が偲ばれます。

さて、ここからトレイルは鞍馬へと一気に下って行きます。下りとは言え、山道はかなり荒れていますので、十分注意しよう。鞍馬の里に出て鞍馬川を渡ればもうそこは鞍馬寺の山門だ。トレイルコースはこのまま鞍馬街道を二ノ瀬まで向かって終了になるが、今日は折角なので鞍馬寺への参詣も楽しみたい。石段を登り京都三大奇祭の一つである鞍馬の火祭で有名な由岐神社を参詣し、「つづらをり」を登れば山上の本殿金堂にたどり着く。途中ケーブルカーで登る方法もあるが、折角なので枕草子にも出てくる「近うて遠きもの くらまのつづらをりといふ道」を辿ってみることにしたが、やはり「近うて遠きもの」そのものであった。本殿金堂広場からは鞍馬の山並が一望でき、遠く比叡山も望むことができる絶景で、天気も良く素晴らしい眺めを満喫できた。

ここから再び鞍馬の駅前まで降りてトレイルコースに戻ると、後は鞍馬街道を叡山電鉄二ノ瀬駅まで目指そう。鞍馬川沿いの道は渓流と木立が溢れる爽やかな景色で、そこを走る叡山電車もなかなかの風情だ。鞍馬駅から40分程で今日の終点の二ノ瀬へ到着だが、バス停から右手を見上げると叡山駅が見えるのだが、駅への登り口は案内もないので注意してほしい。

春を迎えて久しぶりのトレイルは、大原から鞍馬へ京都の山と田園風景を、改めて楽しむことができ、途中トレイルコースから外れて神社仏閣も楽しんだ、約6時間の道のりでした。

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