大和三山回遊トレイル

梅雨明けもあと少しというこの時期ですが、その合間を縫って今回は万葉人の想いに触れるトレイルを楽しんできました。コースは橿原神宮前駅を起点に畝傍山、香具山、藤原宮跡、耳成山を辿って大和八木駅を目座す、全長約15kmのルートです。まずは近鉄橿原神宮前駅から橿原神宮を目指し、今日のトレイルの無事完歩を祈念します。初めて訪れた橿原神宮ですが、参道も境内も森閑とした厳かな雰囲気で、まだ朝の9時過ぎということもあり、静かにお参りすることができました。

畝傍山は三山の中で最も高い山ですが、それでも標高199m。今回のトレイルは三山回遊とはいっても、山登りを楽しむというよりは、明日香の地を山を眺めながら巡るという感じでしょうか。とは言うものの山道を頂上に上っていくのは、梅雨の合間ということもあり、足元もぬかるみ注意が必要です。「万葉集」には香具山と耳成山がこの畝傍山を巡って争う中大兄皇子の有名な歌がありますが、畝傍山が男なのか女のなのかそれは定かではなく、万葉人の心次第のようです。

頂上で一休みした後は、次の香具山へと向かいます。途中初代天皇と言われる神武天皇陵(実在したとかしないとか所説あるようですが)にお参りし、西の京薬師寺の前身と言われる、本薬師寺跡を覗いてみました。跡とは言っても民家の裏手に礎石群と田んぼの中に東西二棟の心礎があるだけですので、感じられるのは心のありようだけかもしれません。そのまま歩を進めると民家の間を抜けて香具山への登りに入っていきます。こちらも細い山道で足元も荒れていますので、注意しながら登りましょう。香具山山頂を越えたら、少し下った香具山神社で、天照大神が剣を振濯いだ泉と言う天真名井で涼をとるのも良いかもしれません。

香具山神社を後にして、次は藤原宮跡へと足を運びます。こちらまでは、民家の中を抜けたあとはあたり一面の田んぼの中を、まさに明日香の風景と空気を楽しみながら歩きましょう。民家の中を抜けると突然広い荒野が覗けますが、手前に蓮の花の群生が目に入ってきます。藤原宮跡自体は広いのっぱらに太極殿跡を示す柱が立っているだけですが、こちらからは大和三山をはじめ周辺の山々を一望することができ、蓮の花の群生とともに、往時をに思いをはせることが、できるのではないでしょうか。

いよいよ、トレイルもあとは耳成山目指すのみです。耳成山は藤原宮跡からも、その形状が分かるくらいにきれいな円錐状で、人の顔に例えれば耳もないような形の山という意味から、耳成山と名付けられたとの説もあるようです。手前の耳成山公園池から耳成山山口神社に向かう急な参道を登っていくと、神社の境内が現れ、そのわき道を登れば山頂へとたどり着くことができます。残念ながらこちらも山頂からの眺めはあまり期待できませんが、少し開けたあたりに三角点標識があり、これで三山回遊に到達です。

久し振りに万葉の世界に浸りながら、大和の風景を楽しむことのできた5時間半のトレイルでした。

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