動き続ける世の中をどう生きるか
2022年のゴールデンウイーク。3年振りにコロナウイルスによる行動規制が緩和され、多くの人が街へ行楽地へと足を運んだことだろう。今、世界はこれからのウィズコロナ、ゼロコロナにどう向き合っていくかを模索している。またウクライナの悲惨な現実は改めて東西冷戦状態を呼び覚まし、世界の緊張が今一度張り詰めたものとなってきていることを感じずには居られない。多くの人が理解している通り、日本においても遠いヨーロッパの出来事と見過ごすことは出来ないであろう。ロシアは隣国であるし、同様な思想の中国もまた隣国である。ましてや第2次世界大戦の枢軸国はドイツ、イタリア、日本であり、遠い東洋の島国がヨーロッパの戦争に少なからず関わっていたのである。
とは言え、もう少し身近な話題に視点を移してみれば、昨今の日本の課題と言えば多くの人が「少子高齢化」「医療費問題」等世界に類を見ない日本の長寿社会がもたらす新たな難問が世の中の日常の話題として或いは深刻な問題として語られている。
日本人の平均寿命は女性で87.7歳、男性で81.6歳(厚生労働省「簡易生命表(令和2年)」を迎え「人生100年時代」というキーワードが現実味を帯びて語られている。一方で日本社会は様々な政治課題や外交課題を抱えながらも、人々の実感とは別に経済的にもインパクトをもたらす各種のイベントが続き、2019年元号改元、2021年東京オリンピック、パラリンピック、更には2025年には大阪万博の開催も決定しており、アフターコロナの景気浮揚に向けて持続的な景気刺激策が期待されている。
かく言う私も2025年には前期高齢者の仲間入りをするわけだが、今回はその年代を迎えるにあたり、自身でも「今の社会やこれからの社会をどう生きていくことが理想なのか」について考えてみる機会と捉えたい。
「2025年問題」には人口、医療、年金、介護等様々な解決すべき課題があるが、今回私自身の取組テーマとしては「人生100年時代をどう生きるか」という視点と「人口減少・高齢化が進む地域の活性化にどう取り組むか」の2つの視点から提言に努めたいと考えている。